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【研究発表2】

「徳島県中学校体育連盟の競技力向上対策について」

石井博先生
昨日の全体会のシンポジュームの中で、中村氏よりバレーの競技人口が減少していると言う話がありましたが、3日前の厚生省が将来の人口100年予測を新聞発表していました。その内容には、将来の全人口の推移予測がありました。1951年生まれの私のその時の人口をみてみますと、15歳未満40%65歳以上5%でしたが、1997年15歳未満と65歳以上の人口がクロスして、超高齢化社会に入っていくと言うものでした。社会の変化が早くなっているのです。これから中学生を60年間育てていくのに、その社会の流れを基盤に考えることが大切になってきます。そのことを考えあわせ、二つの柱を立てさせてもらいました。
?トップレベルアップの強化策
?底辺の拡大

1 各種目の競技力向上対策について

県内で日本一になった部活動を探してみることになった。過去16年間の全国大会での成績を調べてみた。全国優勝をしている部活動は、平成5年女子の剣道団体優勝だけであった。その学校がどうして日本一になったかを調べてみた。
昭和62年、当時本県中体連の剣道専門部長をしていた私に、当時の剣道連盟会長より連絡があり、「平成5年国体の開催が決定した。剣道を強化しその基盤を作ってくれないか」という内容の話を聞かされた。
部でも相談して、「先ずは、日本一になった学校に聞きに行こう!」と、話はまとまった。

2 全国優勝までの基盤を作った3年間の競技力向上対策例

10年前には徳島県中学校の剣道レベルは極めて低く、地元開催になるまで可能な範囲で競技力の向上を・・・と昭和63年1月から本格的な競技力向上対策がたてられ実施にうつされた。〔昭和63年1月4目から7日〕
佐賀県の中学校を訪問させてもらった。そこで見たものは、あまりのレベルの違いに圧倒された。「10年経っても追いつけないだろう。徳島の中学生は、九州の小学5年生の実力であり、レベルが違いすぎる」という印象であった。
@ 遠征から学んだ徳島県剣道 これからの具体的な強化対策
(1)指導者の資質の向上
(2)中・高校の連携をはかる。
(3)保読者の理解・協力を得る努力をする。
(4)6年間の長期選手育成計画を立てる。
(5)学校・教育委員会・県剣道連盟との連携について、それぞれに働きかける。
@ 沖縄国体の年、その強化担当の先生に強化策の具体的内容を学んだ。
(1)県内での強化だけでは力がつきにくい。県外での交流試合を多く持つ。
(2)強化の柱になる具体的なキャッチフレーズを作る。
小泉信三の「練習は不可能を可能にする」候補者全員に顔写真入り直筆のポスター配布。
(3)具体的方策38ぺージ参照
強化策の決定的なものは、兵庫県赤穂郡上郡中学校での全国一流の指導者・選手から剣道に対する姿勢・熱意を学びとった。
・正選手だけでなく、初心者の生徒にも全員同しように指導していたこと。
・トップレベルの引き上げだけでなく、底辺拡大も大切であること。
情熱を傾けているこの姿こそ見習わなければならない。次の年3月には指導者30名選手33

 

 

 

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